入浴のすゝめ~普段は意識しない入浴の効果について~

健康に良いとされている入浴ですが、意外とその理由については知ることがないと思います。聞けば納得のその理由について紹介していきます。

入浴が健康に良いとされる3つの効果

温熱効果

血液は酸素や栄養を含んだ状態で全身に流れます。それを内臓や筋肉に送り込んだ後、引き換えに老廃物や二酸化炭素を受け取り運び去られます。
そこで、体がお湯につかることで血のめぐりがよくなります。つまり、老廃物でドロドロになった血液がサラサラに変わるのです。普通のシャワーでは全身を温めるには難しいため効果は得られにくいです。やはり入浴して全身をくまなく温めることでこそ得られる効果であります。

温度別体に与える効果

基本的に入浴時のお湯の温度は体温付近ではありますが、温度別で体に与える効果がそれぞれ違うといわれているのでそれを紹介していきます。

  • 25℃~34℃
  • お風呂に入ってすぐは血圧が上昇します(下記、水圧効果によるもの)が、徐々に毛細血管が拡張して血行がより血圧は下がります。高血圧の人はこの温度の入浴を長時間続けると効果でます。

  • 35℃~38℃
  • 人間の基礎体温に近い温度帯で、筋肉の緊張を緩め、それとともに副交感神経(ストレスを和らげる神経)が働くことで精神的に落ち着きを与えてくれます。

    温泉では、この温度帯のことを「不感の湯」と呼ぶことが多く、源泉温度がこの付近なら加温なしの掛け流しでそのまま源泉を楽しめる温泉施設もあります。(記事の最後に不感の湯が楽しめる温泉のリンクを貼ってます)

  • 38℃~42℃
  • 一般的に好まれる温度帯。感覚的には少し熱いくらいで長時間は入れない。より血液の循環がよくなります。

  • 42℃以上
  • 42℃以上の熱めのお湯やシャワーを浴びるなら朝がおすすめ。交感神経が刺激され、血圧が上がって脈拍が早くなることで眠気が覚めます。新陳代謝を高め、疲労物質である乳酸を取り除き、筋肉の疲れをときほぐします。東北地方の農家の方々など朝がとっても早い方々は起床したら45℃近くの熱いお湯につかって目を覚まします。それくらい熱いお湯は朝風呂に適しています。

    一方で熱いお湯にを浴びると内蔵の働きが弱くなるという一面もあります。なので、夜ご飯を食べた後に熱いお湯につかると消化不良を起こしてしまいます。そのうえ目が覚めてしまいますので、寝る前などに熱いお湯での入浴は控えましょう。

水圧効果

普段は意識はしないですが、お風呂に入ると全身に水圧がかかります。肺の下に位置する横隔膜が上に押し上げられ、その横隔膜に圧迫される形で肺の容量が少なくなります。お風呂に入ると「ふぅ~」と息がもれることもあるでしょうがそのためです。

この水圧は体をほぐしてくれるマッサージ効果があります。これにより、手足の先で滞っている血液が心臓にに戻り、また循環してくれることで血行が良くなります。例えばこれによりむくみが解消されますね。
※急に立ちあがると脳貧血を起こすことがあるため注意が必要です。

浮力効果

水の中では浮力がかかり、体重が軽く感じられます。全身お湯につかった場合は体重がだいたい1/10ほどになります。全身を支えていた関節や筋肉の負荷が少なくなり、これによっても筋肉の緊張がとかれます。また関節などで体の痛いところなどもお湯の中では曲げ伸ばしがしやすくなり、日々の入浴で少しずつ動かくことで体を柔らかく、または少しずつ筋肉をつけることもできます。また副交感神経が働き浮力からもリラックス効果が得られます。

自分に合った正しい入浴方法で健康的な毎日を!!

重要ポイント

入浴することで
・温熱効果
・水圧効果
・浮力効果
があり、健康促進、リラックス効果が得られる

最近では時短のためシャワーだけで済ましてしますことも多いと思いますが。入浴の良さは科学的にも裏付けがあります。また毎日入浴している人のほうが幸福度が高いという調査結果も出ています。私自身疲れているとき、忙しくて休む時間がないときは意識的に入浴するようにしています。それだけで体も心のすっきりとします。忙しくて時間的、精神的余裕がない時こそ入浴してリラックスしたいものですね。

※ただし入浴にも少し危険が伴うこともあるので特に冬場は注意が必要です。
(以下ヒートショックの記事参照)

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不感の湯が楽しめる温泉の例
東京都小平市「小平天然温泉テルメ小川」

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