【二酸化炭素泉について】血行促進の代表的泉質

スーパー銭湯などにもある高濃度炭酸泉の泉質「二酸化炭素泉」について紹介します。

二酸化炭素泉とは

泉質の定義

二酸化炭素泉は「湧出されたお湯1㎏中に1000㎎以上何か成分が含まれていて、そのうち水中に溶け込んでいる炭酸ガスが1g以上であるもの」と定義されいます。
温泉に何度か行かれたことがある方なら「高濃度炭酸泉」というのを目にしたこと、もしくは入ったことがあるかもしれません。基本的に全国的に流通している高濃度炭酸泉は人工的に二酸化炭素泉の定義を満たした温泉です。

二酸化炭素泉の割合

天然温泉での二酸化炭素泉はあ数が少なく温泉全体の0.6%ほどになります。日本は島国かつ活火山の多い国なので地中が暖かいことから、湧き水に溶けている炭酸ガスが気化して空気中へ出てきます。

二酸化炭素泉の効能

効能

・浴用
高血圧、動脈硬化、心疾患
・飲用
慢性消化器病、慢性便秘、尿路疾患、腎臓病

浴用の効果

酸化炭素泉の代表的な効能として「血圧を下げること」があります。このお湯に入るとたくさんの炭酸ガスが泡となって体に付着します。そのまま皮膚から吸収して血管へと運ばれます。これにより血中の二酸化炭素の濃度が上がり、酸素の濃度が下がります。すると「二酸化炭素を追い出して、酸素を増やさないと」と感じて血中に新しい酸素を取り入れるべく血管を拡張して血行を促します。この作用の大きな特徴としては血圧を上げずに血行を良くすることです。つまりは心臓に負担をかけずに血行疾患が期待できます。

この作用から、高血圧、動脈硬化または心筋梗塞に効果があるといわれています。

飲用の効果

飲用すれば炭酸が胃酸、胃液の分泌を促進しの働きを促進させ、消化を助けてくれることで慢性消化器病や慢性便秘に効果があります。それに加え胃の血流が良くなるので食欲不振にも効果があります。また利尿作用もあるので尿路疾患や腎臓病にも効果があります。

二酸化炭素泉の特徴

二酸化炭素泉は高温だと成分が気化してしまうため、ぬるめのお湯が多いのが特徴です。また先ほども出てきましたが炭酸ガスが体中に付着して手シュワシュワになります。入浴していると血行が良くなってくることでだんだんと汗が止まらなくなってきます。大体10分~15分を目安に上がりましょう。

炭酸泉の歴史

ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国では、天然の二酸化炭素泉が多く湧き出しています。そのため古くから一般的な療養や美容の手段として使われてきました。スーパー銭湯などで見かける高濃度炭酸泉に「ドイツでは”心臓の湯”といわれている」という説明分を見かけることもありますが、特にドイツでは昔からこの二酸化炭素泉の研究や治療がさかんに行われいます。

日本でも本格的な治療に使われることもある「二酸化炭素泉」

冒頭でも触れましが天然の二酸化炭素泉はかなり珍しいです。しかし最近では人工炭酸泉を導入している温泉施設が多くなってきており、この療養的な効果のある温泉を気軽に楽しむことができるようになってきています。またご自宅でも入浴剤で炭酸泉分を配合しているものは似たような効能が得られます。健康維持または生活習慣病の予防に意識的に活用したい温泉です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA