もくじ
塩化物泉について
日本で湧出する温泉のうち約50%の湧出量を占める温泉です。その名の通り塩分(ナトリウム)を主成分とする食塩泉(ナトリウム-塩化物泉)が大半を占めており、舐めると塩辛いのが特徴です。基本的には無色透明ですが中には鉄分が含まれるものがあり、そのような温泉だとほんのり緑色や赤褐色になる事もあります。この塩化物泉が日本で多いのは日本が島国であり、周りを海で囲まれているからというのは容易に考えられます。
塩化物泉とは?
「湧き出たお湯1㎏中に1000㎎以上の含有成分が検出されてマイナスイオンの主成分が塩素のもの」とまあ良くわからない決まりですが、要は温泉1㎏中にカルシウム、ナトリウム、マグネシウム、ヨウ素など温泉として認められる成分が合わせて1g以上含まれていて、その中でも塩素の成分が一番多い(人体には影響ありません)という事です。一言で塩化物泉といってもなにが多く含まれているかで、ナトリウム-塩化物泉、マグネシウム―塩化物泉、カルシウム-塩化物泉と分類されます。
塩化物泉の効能
一般的な適応症は以下の通りです。
冷え性、きりきず、やけど、関節痛、筋肉痛、腰痛、打ち身、捻挫、婦人病、皮膚病、リウマチなど
それでは塩化物泉の特徴に基づいて効能を細かく見ていきましょう。
肌の保湿効果
塩化物泉の塩の成分が皮膚に付着すると膜を作ります。この膜は汗の蒸発をおさえる効果があるためお風呂をあがった後も肌の潤いが続きます。
pH値の高いアルカリ単純温泉だと肌がスベスベになるだけで保湿作用はありませんが、塩化物泉の場合は角質も落としてくれますしその上保湿もしてくれるのでしっとりスベスベの肌になります。このことから塩化物泉は「美人仕上げの湯」とも呼ばれています。
血行促進効果
先ほど保湿作用によって汗の蒸発をおさえると書きましたが、それに伴い筋肉の緊張を和らげや血行を良くする効果もあります。また副交感神経が優位になりリラックス効果も期待できます。
ホルモンの働きを促進する効果
女性ホルモンの一部である「エストロゲン」の働きを助ける作用もあります。これにより婦人症や月経障害への効能も期待できます。つまりは保湿・血行促進・ホルモンの働きの促進と色々な効能があります。
殺菌効果
塩化物泉は「傷の湯」というまた名も持っています。それは、切り傷などの外傷、やけど、慢性皮膚病に対して効果があるから由来しています。それは塩の持つ殺菌作用のによるものです。
万能泉質を持つ「塩化物泉」
いかがでしょうか。塩化物泉は万能な効能をもつ温泉です。これが日本全国どこでも見られますので本当に日本の温泉地は贅沢です。また飲むと慢性消化器病、便秘症に効果があります。指先がケガしやすいお仕事や、力仕事にされている方にもってこいの温泉です。「けがしたなぁ」、「結構運動したなぁ」という時は一度塩化物泉に入りに行ってみてはいかがでしょうか。
効能とかよくわからなくてもとりあえず塩化物泉に入っとけばOK
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